英語はひとつの言語です。ひとつひとつの言葉の意味がわからないと、意味を読みとれ(聴きとれ)ないのは当然です。1つの文章の中に、知らない単語や熟語が3つなら、前後の文脈から想像して内容を理解できるかもしれません。でも、知らない言葉が10個あったらやはり正確に意味をつかめないでしょう。
ということで、ここでは英単語を効率良く覚えられる3つのコツをご紹介します。
コツ1:じっくり1回よりサラっと何度も
受験勉強は、忘却との戦いです。人は覚えたと思ってもすぐに忘れてしまいます。でもそれは人として正常なこと。見たもの聞いたことをすべて覚えていたら、悪い記憶も頭から離れずとても生きていけません。
心理学者のヘルマン・エングハウスによると、人は1日経つと74%の記憶を忘却します。せっかく覚えた単語も、翌日にはほとんど忘れてしまうということですね。なんてことでしょう!
だからこそ、「この1回ですべて覚えよう!」と思って時間をかけることは意味がありません。明日には忘れてしまうのが当然なのですから。そうではなく、何度も何度も繰り返し覚えることで、忘却される量を減らしていくことが大切。
じっくり1回覚えるのではなく、「この1週間は単語帳の20ページを毎日一通り目を通す」と決めて、毎日同じ単語を目にするほうが遥かに効果的です。「じっくり1回よりサラっと何度も」を心がけて取り組んでみてください。
コツ2:文章&音声とセットで覚える
人は物事を記憶する時に、単純にそのものを記憶するのではなく、文脈や実体験といった他の物事と一緒に記憶することが得意です。それを「エピソード記憶」といいます。
ですので、英単語と1つの意味を1対1対応させた暗記カードでひたすら暗記することは、実は効率が悪い暗記方法なのです。
だからこそ、文章ごと、音声ごと覚えてしまうことをオススメします。300~700個くらいの英文にたくさん重要な英単語が含まれる教材などが、よく書店でも見られますが、これは非常に使う価値があります。自分の目的とレベルに合わせたものを1冊用意し、その文章を何度も精読・音読し、何度も聴きましょう。
それだけで暗記にもなりますし、文章を読むことは長文を読解する力に直結します。そして音声を一緒に聴けばリスニング力アップにもつながるのです。
コツ3:どうしても覚えられないものだけ暗記カード
暗記カードは効率が悪い、と上記で触れましたが、どうしても覚えられないものだけに絞って利用するのであれば効果は高いです。コツ1で挙げたように、何度も繰り返して覚えられるからです。
ただし、自分が覚えられていないものだけに絞ることが重要で、覚えられたと思ったらそのカードをはずしていきましょう。単語帳1冊を暗記カードにするのは、不要な単語も多くなってしまうのでオススメできません。
手書きの暗記カードも良いですが、最近はスマホのアプリでも自分で単語カードを作れるものがたくさんあります。そういったものを利用してみるのも手。通学時間やスキマ時間にSNSをチェックするのではなく、スマホで単語を覚えられます。
まとめ
英単語は、何度も繰り返し、文章や音声と一緒に覚えていくのがオススメです。効率よく語彙力をアップして、英語力を受験の武器にしましょう!