共通テストで失敗したと感じても、国公立大学の出願はまだ終わっていません。2027年度の出願受付は1月25日から2月3日までで、出し先は自己採点のあとに選べます。リサーチの点差、二次の配点、私立の締切の順に確かめれば、2週間あまりで出願先を組み直せます。
この記事でわかること
- 共通テストのあと、国公立の出願締切までに使える日数
- リサーチの結果を点差と二次の配点で読む方法
- 国公立の前期をどこに出すかの決め方と、中期・後期との関係
- 私立の共通テスト利用と一般選抜の組み直し方
- 「人生終わり」と感じたときに、まず手を動かすこと
公的情報源: 文部科学省「令和9年度入学者選抜について」・大学入試センター「令和9年度 受験案内」・明治大学「入試ガイド2027 入学試験」(2026年11月5日確認)
「共通テスト、完全に失敗した」「もう国公立は無理かもしれない」。自己採点を終えた夜、多くの受験生がこう感じます。
ただ、国公立の出願は共通テストのあとに始まるので、点数は変えられなくても、どこに出すかはこれから決められます。
この記事で扱うのは、自己採点のあとに出願先を決める順番です。判定の記号の読み方は共通テスト判定の見方で取り上げているので、ここでは「判定を見たあと、どう決めるか」に絞ります。
共通テストのあと、出願までに使える日数
2027年度(令和9年度)の共通テストは、2027年1月16日(土)・17日(日)です。国公立大学の出願受付は1月25日(月)から2月3日(水)までなので、本試験の2日目から締切まで17日あります。
この17日の間に、平均点や得点調整の発表が順番に出てきます。大学入試センターと文部科学省が示している日程を並べると、次のとおりです。
共通テストから国公立の試験までの日程(2027年度)
| 日付 | できごと | 受験生がやること |
|---|---|---|
| 1月16日(土)・17日(日) | 共通テスト本試験。正解は各日の全試験終了後に発表 | その日のうちに自己採点 |
| 1月20日(水)予定 | 平均点等の中間発表 | 自分の点を平均点と見比べる |
| 1月22日(金)予定 | 得点調整の有無の発表 | 地歴・公民・理科の点が上がるか確かめる |
| 1月25日(月)〜2月3日(水) | 国公立大学の出願受付 | 前期・中期・後期の出し先を決めて出す |
| 2月4日(木)予定 | 平均点等の最終発表 | — |
| 2月25日から | 国公立の前期日程の試験 | — |
| 3月8日以降 | 公立大学の中期日程の試験 | — |
| 3月12日以降 | 国公立の後期日程の試験 | — |
出典: 大学入試センター「令和9年度 受験案内」F 試験実施後(dnc.ac.jp)、文部科学省「令和9年度入学者選抜について」(mext.go.jp)(いずれも2026年11月5日確認)
表の出願受付は、書類を受け付ける期間です。インターネット出願の登録が先に始まる大学もあるので、志望校の募集要項で登録の開始日も見ておいてください。
共通テストのあとに出願先を決める順番
- 1月17日の夜:自己採点を終えた
- ①リサーチの点差と二次の配点を読む判定の記号より、ボーダーまでの点差を見る
- ②国公立の前期の出し先を決める出願受付は1月25日〜2月3日
- ③私立の共通テスト利用と一般選抜を組み直す出せる方式と入学手続の締切を並べる
- ④二次・私立の勉強に戻る前期の試験は2月25日から
日付は2027年度の予定。最終の扱いは各大学の募集要項で確かめる
図:自己採点のあと、①リサーチの読み方、②国公立前期の出し先、③私立の組み直しの順に決め、④二次と私立の勉強に戻る。国公立の出願締切は2月3日。
自己採点のやり方と、予備校の自己採点集計(リサーチ)への出し方は、各予備校の案内に沿って進めてください。ここからは、リサーチの結果が返ってきたあとの話です。
① リサーチの結果は点差と二次の配点で読む
リサーチの結果を見るときは、A〜Eの記号より先に、ボーダーまで何点足りないかを見ます。同じD判定でも、ボーダーまで5点の人と40点の人では、取れる手が違います。
次に見るのが、志望校の共通テストと二次試験の配点の比です。共通テストで落とした点がどれだけ響くかは、大学ごとの配点で大きく変わります。
配点の比で、失った点の重さが変わる
たとえば、共通テストを1,000点満点で受けて、予定より50点低かったとします。配点の違う2つの大学で、その50点がどれだけ響くかを計算したのが次の表です。
共通テストで50点下がったときの影響(仮の配点で当サイト計算)
| 比べる点 | 大学A(二次の比重が大きい) | 大学B(共通テストの比重が大きい) |
|---|---|---|
| 共通テストの配点 | 1,000点を300点に換算 | 1,000点を900点に換算 |
| 二次試験の配点 | 700点 | 300点 |
| 合計 | 1,000点 | 1,200点 |
| 50点下がった分 | 15点(合計の1.5%) | 45点(合計の3.75%) |
出典: 仮の配点をもとに当サイトで計算(実在の大学の配点ではありません)
大学Aなら、二次で15点を取り返せば並びます。大学Bでは45点が必要で、二次の配点が300点しかないぶん、取り返すのは簡単ではありません。
配点は、志望校の募集要項にある「配点」の表に載っています。二次の比重が大きい大学ほど、共通テストの失点を二次で取り返しやすいと考えてください。
同じ50点でも、大学の配点で重さが変わる
- 共テの換算
- 1,000点→300点
- 50点の失点
- 15点分
- 取り返し
- 二次700点の中で取り返しやすい
- 共テの換算
- 1,000点→900点
- 50点の失点
- 45点分
- 取り返し
- 二次300点の中では取り返しにくい
図:共通テストで50点下がったとき、共通テストを300点に換算する大学では15点分、900点に換算する大学では45点分の差になる(仮の配点で当サイト計算)。
二段階選抜(いわゆる足切り)を予告している大学では、共通テストの点で二次を受けられるかが決まることもあります。予告の有無と、足切りの考え方は共通テスト判定の見方でまとめています。
② 国公立の前期をどこに出すか決める(2月3日締切)
国公立の出願は共通テストのあとなので、「変更」といっても、まだ出していない出し先を選び直す作業です。出願を済ませたあとで大学や学部を差し替えることは、基本的にできないものとして考えてください。
前期の出し先は、おおむね次の3通りから選びます。
前期日程の出し先の選び方
| 選び方 | 向いている人 | 確かめること |
|---|---|---|
| 第一志望にそのまま出す | ボーダーとの差が小さく、二次の比重が大きい | 二段階選抜の予告と、前の年の足切りの点 |
| 同じくらいの難しさで、二次の比重が大きい大学に移す | 二次の科目に自信がある | 二次の科目・配点が今の勉強と合うか |
| 難易度を下げた大学に出す | ボーダーとの差が大きく、二次の比重も小さい | 学部・学科で学べる内容が希望と合うか |
迷ったときは、二次の勉強を続けられるかで考えてください。前期の試験は2月25日からなので、出願を決めた日から約3週間が二次の対策に使える時間です。
前期で手続きをすると、中期・後期は合格にならない
国公立には前期のほかに、公立大学の中期日程と、国公立の後期日程もあります。ただ、文部科学省の日程の注記には、前期日程に合格して入学手続をした人は、後期日程や中期日程を受けても合格者にならないと書かれています。
つまり、前期は「本当に入りたい大学」に出す日程です。後期は前期で不合格だったときの受け皿になりますが、枠は前期よりずっと小さくなります。
国公立大学の一般選抜の募集人員(2027年度・2026年7月末時点)
| 日程 | 募集人員 | 全募集人員に占める割合 |
|---|---|---|
| 前期日程 | 79,591人 | 60.6% |
| 中期日程(公立のみ) | 2,407人 | 1.8% |
| 後期日程 | 14,563人 | 11.1% |
出典: 文部科学省「令和9年度入学者選抜について」参考資料(mext.go.jp・2026年11月5日確認)。割合は総合型・学校推薦型を含む国公立全体131,325人に対するもの
同じ資料の大学別の表では、東京大学・京都大学・大阪大学の後期日程の募集人員は0人です。後期で取り返す前提で前期を組むと、出せる大学が思ったより少ないことがあるので、後期を実施するかどうかを先に要項で確かめてください。後期日程の仕組みと探し方は大学入試の後期日程・私立3月入試とはで整理しています。
③ 私立の共テ利用と一般選抜を組み直す
私立大学は、すでに出願した方式と、これから出せる方式を分けて考えます。共通テスト利用入試は、共通テストより前に出願を締め切る方式が多く、出したものは自己採点の結果を見て変えられません。
これから組み直せる方式は、主に次のとおりです。
- 共通テストのあとに出願できる共通テスト利用入試: 「後期」「2期」「3月入試」などの名前で、共通テストの成績を使って判定する方式
- 一般選抜(大学ごとの試験): 共通テストの点が合否に関わらない方式。共通テストが崩れた人ほど比重を移しやすい
たとえば明治大学の2027年度入試では、大学入学共通テスト利用入学試験(後期日程)の出願期間が2027年2月22日(月)から3月1日(月)まで(消印有効)です。理工学部(機械工学科を除く)や総合数理学部などが実施し、個別の試験は課さず、共通テストの成績だけで合否を判定すると案内されています。
出典: 明治大学「入試ガイド2027 入学試験」(meiji.ac.jp・2026年11月5日確認)
同じ入試ガイドには、この後期日程の合格者は入学金だけを先に納める延納手続をとれないとも書かれています。共通テストのあとに出せる方式は、手続きの条件が前期と違うことがあるので、出す前に入学手続のページも読んでおいてください。
私立は締切と入学手続を1枚に並べる
私立の組み直しで迷うのは、国公立の結果より先に、私立の入学手続の締切が来る場合です。国立大学の前期の合格発表は3月6日から10日の間なので、それより前に私立の締切があれば、入学金を納めるかどうかを先に決めることになります。
出し直す私立が決まったら、次の項目を1枚の紙かカレンダーに並べると、日程の重なりと支払いの時期が見えます。
- 出願の締切日: 共通テスト利用か一般選抜か、方式ごとに書く
- 試験日: 国公立の前期(2月25日から)と重ならないか
- 合格発表日: 国公立の前期の発表より前か後か
- 入学手続の締切と金額: 延納ができるかどうかも書く
共通テスト利用入試の単独型・併用型の違いは共通テスト利用入試とはで、検定料と入学金を含めた総額は大学受験の費用はいくら?で確かめてください。
④「人生終わり」と感じたときに、塾講師として伝えたいこと
「共通テスト 失敗 人生 終わり」と検索してこのページに来た人もいると思います。点が思うように取れなかった直後に、そう感じるのは自然なことです。
教室で見てきたパターンで言うと、共通テストのあとに崩れていくのは、点数が低かった生徒より、出願先を決めないまま数日を過ごした生徒です。自己採点の結果を何度も見直したり、ネットの書き込みを読み続けたりして、二次の勉強が止まってしまいます。
国公立の前期の試験は2月25日からです。共通テストの点はもう動きませんが、二次と私立の点はこれから動かせます。
気持ちが落ち着かないときは、次の順で手を動かしてみてください。
- 自己採点の点を、科目ごとに紙に書き出す: どの科目でどれだけ落としたかを見える形にする
- 志望校の配点の表を開く: 落とした科目が二次で使われるか、どれくらいの比重かを確かめる
- 担任や塾の先生に、出願先の候補を2〜3校持って相談する: 白紙で相談するより、決めるのが早くなる
- 相談が終わったら、その日のうちに二次の過去問を1年分解く
保護者の方へ。この時期の受験生は、点数のことを聞かれるだけで黙ってしまうことがあります。点数の話より、「締切はいつ」「どの大学の要項を見る?」と、決める作業を一緒に進める声かけのほうが、話が前に進みます。
それでも今年の結果に納得できないときは、浪人という道もあります。決めるのは合否がそろったあとで間に合うので、判断の目安は浪人すべきか・浪人しないか判断基準を読んでから考えてください。
よくある質問(FAQ)
Q1:共通テストで失敗したら、国公立はあきらめたほうがいいですか?
すぐにあきらめる必要はありません。国公立の出願は2027年度は1月25日から2月3日までで、出し先は自己採点のあとに選べます。ボーダーまでの点差と、志望校の共通テストと二次の配点の比を見てから決めてください。二次の比重が大きい大学なら、共通テストの失点を取り返しやすくなります。
Q2:国公立大学の出願先は、出したあとで変えられますか?
出願を済ませたあとで大学や学部を差し替えることは、基本的にできないものとして考えてください。だからこそ、出願受付が始まる1月25日までに、リサーチの結果と配点を見て出し先を決めておくことになります。扱いは大学ごとに要項で決まっているので、志望校の募集要項で確かめてください。
Q3:共通テストの前に出した私立の共通テスト利用入試はどうなりますか?
出願済みの方式は、そのまま共通テストの成績で判定されます。点が想定より低かった場合は、共通テストのあとに出願できる方式(後期・3月入試など)や、大学ごとの試験で判定する一般選抜で組み直すのが現実的です。明治大学の2027年度入試では、共通テスト利用入学試験(後期日程)の出願期間が2月22日から3月1日までです。
Q4:前期で合格して手続きをしても、後期を受けられますか?
受けること自体はできても、合格者にはなりません。文部科学省の日程の注記には、前期日程に合格して入学手続をした人は、後期日程や中期日程を受けても合格者とならないと書かれています。前期は本当に入りたい大学に出す日程と考えて、出し先を選んでください。
Q5:共通テストに失敗したら、浪人するしかないですか?
浪人だけが道ではありません。国公立の前期・中期・後期、私立の共通テスト利用(共通テスト後に出せる方式)と一般選抜と、出願できる機会はまだ残っています。浪人するかどうかは、合否がそろってからでも決められるので、まずは出願先を決めて二次と私立の勉強に戻ってください。
まとめ:点数を見直すより、締切から逆算する
この記事の要点
- 2027年度の国公立の出願受付は1月25日〜2月3日。共通テストの2日目から締切まで17日ある
- リサーチは記号より、ボーダーまでの点差を見る
- 共通テストの失点の重さは、志望校の共通テストと二次の配点の比で変わる
- 前期に合格して入学手続をすると、中期・後期は受けても合格者にならない
- 後期の募集人員は国公立全体の11.1%。東京大学・京都大学・大阪大学は後期の募集が0人
- 私立は、共通テストのあとに出せる方式と一般選抜で組み直し、入学手続の締切を並べる
自己採点を終えたら、志望校の募集要項の「配点」と「出願期間」のページを先に開き、出し先の候補を2〜3校に絞るところから始めてみてください。
免責事項
※本記事は、文部科学省「令和9年度入学者選抜について」、大学入試センター「令和9年度 受験案内」、明治大学「入試ガイド2027 入学試験」をもとに整理した一般的な情報です(2026年11月5日確認)。日程や募集人員は予定を含み、変わることがあります。出願の前に、各大学が公開する2027年度の募集要項で最新の内容をご確認ください。

