「共通テストの持ち物って、結局どこまで持っていっていいの?」——12月に入ると、この質問が一気に増えます。
不安の正体は、リストの長さではありません。机の上に置けるものと、置いた瞬間に不正行為になるものの境目が、はっきり書かれていないことです。
しかも2027年度(令和9年度)の共通テストは、受験票が郵送されません。自分で印刷して持参する方式です。「届かないから準備できない」ではなく、「印刷するところまでが自分の仕事」に変わりました。
この記事は、印刷して当日まで使えるチェックリストとして作っています。前日夜・当日朝・会場での3段階に分け、根拠は大学入試センターの受験案内から引きました。
共通テストの持ち物は「印刷した受験票・顔写真付きの身分証明書・黒鉛筆(H、F、HB)・プラスチック製の消しゴム・時計」が軸です。2027年度(令和9年度)の本試験は2027年1月16日(土)・17日(日)。受験票は郵送されず、2026年12月4日(金)10時からマイページで取得してA4の白い紙に印刷します。
この記事でわかること
- 共通テストの持ち物を必携・あると助かる・持込禁止の3区分で整理したチェックリスト
- 試験時間中に机の上に置けるものと、置くと不正行為になるものの境目
- 時計・スマートフォン・イヤホンの扱い(かばんにしまわないと電源オフでも不正行為)
- 前日夜と当日朝にそれぞれ確認すること
- 受験票を忘れた・体調が悪いなど、会場で困ったときの動き方
公的情報源: 大学入試センター「令和9年度 受験案内」A 試験概要/C-2 受験票/D 試験(dnc.ac.jp・2026年9月時点)
共通テストの持ち物チェックリスト|必携・あると助かる・持込禁止
結論から言うと、欠かせないのは「印刷した受験票」「顔写真付きの身分証明書」「黒鉛筆(H、F、HB)」「プラスチック製の消しゴム」「時計」の5点です。
この5点のうち1つでも欠けると、当日の受験そのものに影響します。逆にそれ以外は、なくても試験は受けられます。まずは5点を先に確保しましょう。
教室で見てきたパターンで言うと、前日に慌てる子ほど「便利グッズ」から準備を始めます。順番が逆です。必携5点をかばんへ入れてから、あとを足すのが安全な組み立て方。
共通テストの持ち物 3区分チェックリスト(2027年度)
| 区分 | 持ち物 | 補足(受験案内の記載) |
|---|---|---|
| 必携 | 印刷した受験票 | A4の白い紙に縦向き。スマホ画面表示では入場できない |
| 必携 | 身分証明書 | 生徒証・学生証・マイナンバーカード・パスポート・運転免許証・在留カード等。氏名と生年月日の記載があり、顔写真付きで試験日に有効なもの |
| 必携 | 黒鉛筆(H、F、HB) | 和歌・格言等が印刷されているものは不可 |
| 必携 | プラスチック製の消しゴム | 解答は黒鉛筆+プラスチック消しゴムが原則 |
| 必携 | 時計 | 電卓・辞書・端末等の機能があるもの、機能の有無が判別しづらいものは不可 |
| 必携 | 昼食・飲み物 | 2日とも昼をまたぐ日程。会場周辺で買えない前提で用意 |
| 任意(机上に置ける) | 鉛筆キャップ・鉛筆削り | 鉛筆削りは電動式・大型・ナイフ類が不可 |
| 任意(机上に置ける) | シャープペンシル | メモや計算に使う場合のみ可。黒い芯に限る |
| 任意(机上に置ける) | 眼鏡・ハンカチ・目薬・ティッシュ | ティッシュは袋や箱から中身だけ取り出したもの |
| 任意(申し出て許可) | 座布団・クッション・タオル・ひざ掛け・手袋 | 試験開始前に監督者へ申し出て許可を得てから使用 |
| 持込禁止(使用不可) | 定規・コンパス・電卓・そろばん・グラフ用紙 | 定規の機能を備えた鉛筆等も含む |
| 持込禁止(使用不可) | スマホ・ウェアラブル端末・タブレット・電子辞書・ICレコーダー・イヤホン・音楽プレーヤー | かばんにしまう。耳栓も使用できない |
出典: 大学入試センター「令和9年度 受験案内」C-2 受験票/D 試験(dnc.ac.jp 2026年9月時点)
上履きは、全員が必要なわけではありません。受験票に「上履き持参」と表示された人だけ、上履きと下履きを入れる袋を持っていきます。表示は受験票を印刷すれば確認できます。
机の上に置けるか、かばんにしまうかの判定
- その持ち物は受験案内で「机上に置ける」と挙げられているか?
- 挙がっている机の上に置いてよい受験票・黒鉛筆・鉛筆キャップ・シャープペンシル・プラスチック消しゴム・鉛筆削り・時計・眼鏡・ハンカチ・目薬・ティッシュ
- 挙がっていないかばんの中にしまう置いていると解答を一時中断して預かられることがある
- 通信機能のある電子機器電源を切ったうえで必ずかばんの中へポケットに入れていても「使用している」とみなされ不正行為になる
座布団・クッション・タオル・ひざ掛け・手袋は、試験開始前に監督者へ申し出て許可を得てから使う
図:共通テストの持ち物は「机上に置けるものとして挙がっているか」で扱いが決まり、それ以外はかばんの中にしまう。
机の上に置けるもの|共通テストで一番間違えやすい境目
受験案内は、試験時間中に机の上へ置けるものを具体名で列挙しています。ここに挙がっていないものは、机上に置く前提で持っていってはいけません。
置けるのは、受験票のほかに次のとおり。黒鉛筆(H、F、HB)、鉛筆キャップ、シャープペンシル、プラスチック製の消しゴム、鉛筆削り、時計、眼鏡、ハンカチ、目薬、ティッシュペーパーです。
- 黒鉛筆は「H、F、HB」の3種のみ:和歌・格言等が印刷されたものは不可
- シャープペンシルはメモ・計算用:マークに使うと解答が読み取れないことがある
- 消しゴムはプラスチック製:訂正跡が残ると正しく読み取れない
- ティッシュは中身だけ:袋や箱ごとは机上に置けない
マークが薄い、一部しか塗れていない、消し跡が残っている——このどれかがあると、解答が正しく読み取れないことがあります。答えが合っていても、読み取れなければ点になりません。当日の朝にもう一度だけ思い出してください。
もうひとつ。地理歴史・公民を2科目受ける人は、問題冊子が2冊配られます。試験時間中は2冊とも机の上に置いたままにします。片方をしまう必要はありません。
共通テストの持ち込み禁止と不正行為|時計・スマホ・服装
ここは「うっかり」で一年が終わりかねない章です。結論は単純で、通信機能のある機器は、電源を切っただけでは足りず、かばんの中にしまう。これがすべての土台になります。
かばんにしまっていなければ、電源が切れていても「使用している」とみなされます。衣類のポケットに入れていた場合も同じ扱い。イヤホンは、耳に装着していれば使用しているとみなされます。
当日ミスが起きやすいもの一覧
| もの | どう扱うか | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| スマートフォン | 電源を切り、かばんの中へ | ポケット保管も不正行為の対象 |
| スマートウォッチ等 | 時計として使わず、かばんの中へ | 見た目が腕時計に近く、当日まで気づきにくい |
| 腕時計 | 机上に置ける | 電卓・辞書機能つき、機能の有無が判別しづらいもの、秒針音のするもの、大型のものは不可 |
| 学習タイマー | 使えない | キッチンタイマーも同様 |
| 耳栓 | 使えない | 監督者の指示が聞こえないため |
| 定規・コンパス・電卓 | 使えない | 定規の機能を備えた鉛筆等も含む |
| 服 | コート類の着用は可 | 英文字や地図等がプリントされた服は着用しない。着ていると脱ぐよう求められることがある |
出典: 大学入試センター「令和9年度 受験案内」D 試験(dnc.ac.jp 2026年9月時点)
電子機器のアラーム解除と電源オフは、受験者入室終了時刻までに済ませます。試験開始前に、監督者が電源の確認を行います。
入室終了時刻そのものは、12月上旬に大学入試センターのウェブサイトへ掲載される「受験上の注意」で明示されます。年度ごとに公表される文書なので、印刷した受験票と一緒に必ず目を通してください。
服装で悩む人も多いところ。英文字や地図のプリントを避けるという条件さえ満たせば、あとは脱ぎ着で温度調整できるかだけを見れば十分です。会場の暖房は、席によって効き方がまるで違います。
共通テスト前日にやること|持ち物より先に決める3つ
前日にやることは、持ち物だけではありません。優先順位は「受験票の印刷」「経路と起床時刻」「持ち物」の順になります。
- 受験票を印刷して、記載事項を確認する
- 会場までの経路と当日の起床時刻を決める
- 必携5点をかばんに入れ、禁止物を抜く
1. 受験票を印刷して記載事項を確認する
2027年度(令和9年度)の受験票は郵送されません。共通テスト出願サイトのマイページから自分で取得します。取得できるのは2026年12月4日(金)10時からです。
印刷は、拡大・縮小をせずにA4サイズの白い紙へ縦向きで。カラーでも白黒でもかまいませんが、余白や裏面に何か書かれている紙は使えません。裏紙の再利用はここでは避けてください。
スマートフォンの画面表示では試験場に入場できません。自宅にプリンターがなければ、コンビニのプリントサービスや学校・公共施設で印刷できます。前日は混みます。早めに動きましょう。
印刷したら、受験教科名の欄と、地理歴史・公民や理科の登録科目数の表示を確認します。登録した科目数は試験当日に変更できません。「上履き持参」の表示があるかも、ここで一緒に見ておくと安心です。
2. 会場までの経路と起床時刻を決める
会場は自分で選べません。出願時の登録情報をもとに指定される仕組みなので、初めて行く場所になることも珍しくない。経路と所要時間は前日までに調べておきます。
会場の決まり方や下見でできることは、共通テストの会場の決め方・いつわかるで別にまとめました。前泊が必要になりそうな人は、こちらを先に読んでください。
3. 必携5点を入れ、禁止物を抜く
かばんは「入れる」だけでなく「抜く」作業があります。ふだん使いのかばんには、電子辞書や定規が入ったままのことが多いからです。
前日夜は、机の上に全部出して、必携5点→任意→禁止物を抜く、の順に3分だけ手を動かす。これで当日朝の負荷がぐっと下がります。
共通テスト当日の朝|出発前の3分チェック
当日の朝は、新しいことをしない日です。前日に決めたことを、決めたとおりに実行するだけにします。
朝の確認は3点で足ります。受験票と身分証明書、筆記用具と時計、そして体調。この順に指差しで確認してください。
- 受験票と身分証明書:印刷済みか、顔写真付きで有効期限内か
- 黒鉛筆・消しゴム・時計:本数と種類(H、F、HB)
- 体調:発熱・咳などの症状がないか
体調は自己判断で押し切らないでください。受験案内は、感染症にかかっていて治っていない場合は受験できないと明記しています。その場合は追試験の受験を申請します。
発熱や咳などがあり体調が万全でない場合も、無理をせず追試験の申請を検討する、と書かれています。2027年度の追試験は2027年1月23日(土)・24日(日)です。
保護者面談で200組以上に同じ説明を繰り返してきましたが、ここを家庭で決めておくと当日が静かになります。「熱が出たらどうするか」を前日までに家族で言葉にしておく。それだけで朝の判断が速くなる。
当日朝から試験開始までの流れ
| 時点 | やること |
|---|---|
| 出発前 | 受験票・身分証明書・筆記用具・時計・昼食を確認 |
| 会場到着 | 案内掲示で試験室と座席を確認 |
| 入室終了時刻まで | 電子機器のアラームを解除し電源を切ってかばんへ |
| 試験開始前 | 受験票を点線部で山折りにし、上部が見えるように机上へ |
受験票は入場時に提示が必要で、試験中も常に携行します。机の上では、点線部で山折りにして上部が見えるように置くのが受験案内の指定です。
会場で困ったときの動き方|受験票・体調・退室
想定外は起きます。大事なのは、その場で自己判断せず監督者や係員に申し出ること。ここだけ覚えておけば、たいていは間に合います。
場面別の動き方
| 場面 | 受験案内に書かれていること |
|---|---|
| 受験票を持参し忘れた | 本人確認のため身分証明書の提示を求められることがある。身分証明書の持参は必須 |
| 体調不良やトイレで退室したい | 手を挙げて監督者に知らせ、指示に従う。一時退室が認められても休養室等での受験はできない |
| 感染症にかかっている | 受験できない。追試験の受験を申請する |
| 試験中に周囲の物音が気になった | 日常的な生活騒音等について救済措置はない |
出典: 大学入試センター「令和9年度 受験案内」D 試験 1 受験に当たっての主な注意事項(dnc.ac.jp 2026年9月時点)
受験者入室終了時刻から試験終了までは、原則として試験室から退室できません。だからこそ、入室前にトイレを済ませるという当たり前の一手が効きます。
受験票を忘れた場合の細かい取り扱いは、年度ごとの「受験上の注意」で示されます。気づいた時点で会場の係員へ申し出る、が唯一の正解。自分で引き返す判断をしないでください。
問題冊子は、その試験時間が終了するまで試験室から持ち出せません。持ち出すと不正行為になります。自己採点用の転記は、試験時間の中で問題冊子に書き込んでおく必要があります。
よくある質問(FAQ)
Q1:共通テストの持ち物で絶対に必要なものは何ですか?
印刷した受験票と、顔写真付きの身分証明書、黒鉛筆(H、F、HB)、プラスチック製の消しゴム、時計の5点です。身分証明書は生徒証・学生証・マイナンバーカード・パスポート・運転免許証・在留カード等で、氏名と生年月日の記載があり顔写真付き、試験日において有効なものと決められています。この5点をそろえてから、昼食や飲み物などを足していくのが安全な順番です。
Q2:シャープペンシルは使えますか?
メモや計算に使う場合のみ使えます。芯は黒に限られます。ただし解答(マーク)には黒鉛筆(H、F、HB)とプラスチック製の消しゴムを使うのが原則です。シャープペンシルでマークすると解答が読み取れないことがあると受験案内に明記されています。計算用に1本持っておき、マークは鉛筆で行う、と役割を分けてください。
Q3:スマートウォッチは時計として使えますか?
使えません。ウェアラブル端末は、試験時間中に使用してはいけない電子機器類として挙げられています。机上に置ける時計も、辞書・電卓・端末等の機能があるものや、その機能の有無が判別しづらいものは不可です。秒針音のするもの、キッチンタイマーや学習タイマー、大型のものも使えません。シンプルなアナログ時計かデジタル時計を1つ用意しておくのが確実です。
Q4:スマホは電源を切っていればポケットに入れていてもいいですか?
いけません。通信機能のある電子機器類は、かばんの中にしまっていなければ、電源が切られていても使用しているものとみなされ、不正行為となります。衣類のポケットに入れていた場合も同じ扱いです。アラームの解除と電源オフは受験者入室終了時刻までに済ませ、必ずかばんの中へ入れてください。試験開始前に監督者が電源の確認を行います。
Q5:受験票はいつ届きますか?
2027年度(令和9年度)の受験票は郵送されません。共通テスト出願サイトのマイページから自分で取得して印刷します。取得できるのは2026年12月4日(金)10時から2027年4月30日(金)17時までです。試験日直前はアクセスが集中してつながりにくくなることがあるため、余裕をもって印刷しておきましょう。スマートフォンの画面表示では試験場に入場できません。
Q6:上履きは必要ですか?
受験票に「上履き持参」と表示されている場合のみ必要です。その場合は上履きと、下履きを入れる袋の両方を持参します。表示がなければ用意する必要はありません。全員が必要なわけではないので、受験票を印刷したときに表示の有無を確認してください。ここは会場ごとに扱いが違う項目です。
Q7:当日に熱が出たらどうすればいいですか?
無理に受験せず、追試験の受験申請を検討してください。受験案内は、感染症に罹患し治癒していない場合は受験できないと明記しています。また試験当日に発熱・咳等の症状があるなど体調が万全でない場合も、無理して受験せず追試験の受験を申請するよう案内しています。2027年度の追試験は2027年1月23日(土)・24日(日)に実施されます。
Q8:昼食は持っていったほうがいいですか?
持参をおすすめします。共通テストは2日とも昼をまたぐ日程で、会場周辺の店が混雑したり、そもそも店が少なかったりします。食べ慣れたものを、量を控えめにして用意するのが実務的です。飲み物も含め、会場周辺では買えない前提で準備しておくと、昼休みを移動や行列に使わずに済みます。
まとめ:必携5点を先に固め、禁止物を抜く
共通テストの持ち物は、必携5点(印刷した受験票・身分証明書・黒鉛筆・プラスチック消しゴム・時計)を先に固めるところから組み立てます。
この記事の要点
- 2027年度の受験票は郵送されない。2026年12月4日10時からマイページで取得しA4の白紙に印刷
- 机の上に置けるものは受験案内が具体名で列挙。挙がっていないものはかばんへ
- 通信機能のある機器は電源オフでも、かばんに入っていなければ不正行為
- 時計は電卓・辞書・端末機能つき、秒針音つき、大型のものが不可
- 体調が万全でなければ追試験の申請を検討する(2027年1月23日・24日)
持ち物の規定と当日の運用は年度ごとに見直されます。12月上旬に公表される「受験上の注意」と受験案内で、最新の記載を必ず自分の目で確認してください。
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免責事項
※本記事は、大学入試センターの公開情報をもとに整理した一般的な情報です。持ち込みが認められるもの・認められないもの、受験票の取得方法、入室終了時刻、体調不良時の取り扱いは年度や試験場ごとに異なり、変更される場合があります。実際に受験する際は、大学入試センターの受験案内および12月上旬に公表される「受験上の注意」で必ず最新の規定をご確認ください。

