暗記は「単体」でするな!脳の仕組みを利用して記憶を永遠に定着させる「関連付け」の極意

記憶を強化!知っていることと関連付けると憶えやすくなる

「さっき覚えたはずの英単語が、もう思い出せない…」
「歴史の年号を語呂合わせで覚えたけど、どこの国の話か忘れてしまった」

あなたもこのような経験はありませんか?

必死に覚えようとしても頭に入らない原因。それは、あなたの記憶力が悪いからではありません。
脳の「情報の保存形式」にあっていない勉強法=「丸暗記」をしているからです。

実は、人間の脳は「意味のない記号の羅列」を覚えるのが大の苦手です。一方で、「すでに知っていること」とセットになった情報は、驚くほど強烈に記憶に残るという性質を持っています。

この記事では、脳科学的にも証明されている最強の記憶術「関連付け(アソシエーション)」について解説します。

これをマスターすれば、あなたの学習効率は劇的に向上し、一度覚えたことを「忘れたくても忘れられない」レベルで定着させることができるようになります。

目次

なぜ「関連付け」をすると記憶が定着するのか?

具体的なテクニックの話に入る前に、少しだけ「脳の仕組み」の話をさせてください。これを知るだけで、勉強への向き合い方が180度変わります。

記憶とは「知識のネットワーク」である

脳の中には無数の神経細胞(ニューロン)があり、それらが手をつなぎ合うことで情報が伝達されます。
記憶とは、言わば「情報と情報の結びつき(リンク)」のことです。

新しい知識を「単体」で覚えようとするのは、広い海に小さな杭を1本だけ打つようなもの。波が来ればすぐに流されてしまいます(=忘却)。

しかし、すでにガッチリと地面に刺さっている杭(=既存の知識)とロープで結びつければ、新しい杭も流されなくなります。

ポイント

「関連付け」とは、新しい知識という不安定な情報を、既存の知識という「フック」に引っ掛けて固定する作業のことです。

「マジカルナンバー4」と情報の塊

また、人間が一度に処理できる情報の数は「4つ前後」と言われています。
バラバラの情報を10個覚えるのは困難ですが、それらを関連付けて「2つのグループ」にしてしまえば、脳の負担は劇的に減り、スムーズに記憶できるようになります。

今日から使える!記憶を強化する3つの「関連付け」テクニック

では、具体的にどのように関連付けを行えばよいのでしょうか。
学習効果の高い3つのアプローチを紹介します。

手法概要向いている科目
1. 場所法通学路や自室など「既知の場所」に情報を置くスピーチ、暗記科目全般
2. エピソード記憶自分の「実体験」や「感情」と紐づける歴史、現代文、英語
3. グルーピング関連するジャンルを「まとめて」学ぶ理科、社会、単語

1. すでに知っている「場所」と紐づける

これは古代ギリシャから伝わる最強の記憶術です。
例えば、あなたの「家の玄関から自分の部屋までのルート」を思い浮かべてください。

  • 玄関の下駄箱の上に「徳川家康」がいる。
  • 階段の踊り場に「織田信長」が座っている。
  • 自分の部屋のドアノブを「豊臣秀吉」が握っている。

このように、「絶対に忘れない場所の記憶」に「覚えたい情報」を配置するのです。
場所という強固なフックがあるため、思い出すときはそのルートを頭の中で歩くだけで、スルスルと情報が出てくるようになります。

2. 自分の「実体験」という最強のフックを使う

教科書に書いてあることは「他人事」ですが、自分の体験は「自分事」です。
脳は自分に関係のある情報を優先的に保存します。

例えば、法律や経済の用語を覚えるとき、「あ、これはアルバイト先の店長が言っていたあの件だ!」「ニュースで見たあの事件と同じ構造だ」と結びつけます。

机上の空論を、無理やり自分の生活圏内に引きずり込むことで、記憶の鮮明度は格段に上がります。

3. 「似ているもの」はまとめてセットで覚える

バラバラに勉強するのではなく、関連性のあるものを一度に勉強する方法です。

例えば、英単語で「Inspect(検査する)」を覚えるなら、同じ語源を持つ「Respect(尊敬する)」「Suspect(疑う)」も一緒に覚えます。

  • バラバラに覚える:3つの別々の努力が必要
  • セットで覚える:「spect(見る)」という1つの共通項で3つ覚えられる

関連のある学習内容をまとめて勉強することで、脳内に巨大な知識のネットワークが構築され、一つを思い出せば芋づる式に全て思い出せるようになります。

実践:情報を「孤立」させないための習慣

これからの勉強では、新しいページを開くたびに、以下の「魔法の質問」を自分に投げかけてください。

「これって、自分がすでに知っている〇〇と似ていないか?」
「これは、あの時の話とつながっているんじゃないか?」

この思考プロセスこそが、脳のシナプスを繋げ、記憶を強化する瞬間です。

参考書の目次は「地図」である

勉強を始める際、いきなり本文を読むのではなく、必ず「目次」を見て、全体の中で今どこを勉強しているのかを確認してください。

「この章は、前の章のこの部分を具体化したものだな」と構造を理解(関連付け)してから細部に入ることで、知識が迷子にならず、整理された状態で脳に格納されます。

まとめ:知識の点と点をつなぎ、線にしよう

今回の記事の要点をまとめます。

  • 脳は「単独の情報」を覚えるのが苦手。「関連付け」が必須。
  • 「場所」や「実体験」など、すでに強固な記憶をフックとして利用する。
  • 関連する分野はまとめて学習し、知識を「芋づる式」に取り出せるようにする。

「記憶力がいい人」とは、脳の容量が大きい人ではありません。
知識と知識を結びつける「フック」の数をたくさん持っている人のことです。

さあ、今すぐ机に向かい、覚えられなくて苦戦していたあの用語を、あなたの知っている「何か」と結びつけてみてください。
「なんだ、こう考えれば簡単じゃないか」という気づきが得られた瞬間、それはあなたの長期記憶へと刻み込まれます。

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この記事を書いた人

大学在学中から学習指導に携わり、卒業後は大手進学塾で約8年勤務。小学生から高校生まで幅広く担当し、特に数学・英語を中心に受験対策や定期テスト対策を行ってきた。これまでに指導した生徒は延べ500名以上。志望校合格率の高さと、生徒のやる気を引き出す指導スタイルに定評がある。

得意分野:
・中学・高校受験対策(数学・英語)
・定期テスト点数アップ指導
・勉強習慣の定着サポート
・生徒のモチベーションアップ指導

勉強は“やらされるもの”ではなく、“自分の未来をつくるための武器”です。生徒一人ひとりの性格や目標に合わせて、わかりやすく、楽しく、そして結果につながる指導を心がけています。一緒に目標達成を目指しましょう!

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